紅茶の茶葉の種類に注目! ダージリン、アッサム以外にもたくさんあります!
紅茶を購入するとき、茶葉の種類に着目して選ぶ人も増えてきました。
ダージリンやアッサムなどが有名ですが、紅茶用の茶葉の名前は、多くは生産された地域の名前で、それぞれが独特の風味をもっています。
現在、世界中の様々な国で茶葉が栽培され、実に多種多様。
この記事では、そのなかでも特に有名どころをピックアップしてご紹介しています。
紅茶の生産地といえば、インド!
インドは、紅茶大国のイギリスをうならせるアッサム茶の栽培に成功したのを皮切りに、市場の多くを占めるのがインド産といっても過言ではありません。さっそく見ていきましょう。
ミルクと相性がいい、アッサム
北インド産のアッサムは、淹れると濃いめの紅色になることと、くせのない芳醇な香りが特徴です。 タンニンを多く含み、味が濃いことから、ミルクティにして楽しむのもおすすめ。
“紅茶のシャンパン”とも称される、ダージリン
ヒマラヤ山岳地帯の一部である高地に広がる茶園で生産されている紅茶です。 収穫時期によって風味や色味が異なり、“紅茶のシャンパン”とも称され、世界三大紅茶のひとつです。 淹れるとオレンジ色になり、品質の良いものには「マスカットフレーバー」と呼ばれるフルーティな香りを持つものも。 紅茶の専門店では、茶園ごとに分けて販売しているところもあるほど人気の高い品種です。
軽やかですっきりした風味の、ニルギリ
南インド産のニルギリは、軽やかな風味のものと、しっかりした味わいのものとがあり、クセがないのが特徴。 淹れると濃いめのオレンジ色で、品質の良いものは「レモンフレーバー」があることでも有名です。
「セイロンティ」の名称で有名な、スリランカの紅茶
インドの南に浮かぶ島国、スリランカ。 以前の国名が「セイロン」だったため、スリランカ生産の紅茶は総じて「セイロンティ」と呼ばれています。
メントール系のさわやかな香り、ウバ
スリランカ南東部で生産されているウバは、世界三大紅茶のひとつです。
特徴は、メントール系のさわやかな香り。
ミルクとの相性もよく、ミルクティにするのもおすすめです。
紅茶の優等生、ティンブラ
色や香り、味のバランスが良いことでも有名な、ティンブラ。
日本で一番流通しているセイロンティーは、このティンブラです。
香りはバラをほうふつとさせるやわらかさがあり、マイルドな味わいが特徴。
ホットでもアイスでも、ストレートやミルクティでも、しっかりと香りと渋みを味わうことができるので、「紅茶の優等生」とも称されます。
希少性の高い、ヌワラエリヤ
生産している茶園が少ないため、希少性の高いセイロンティです。
さわやかな香りと緑茶のような渋みのある、しっかりとした味わいが特徴です。
コクと渋みが控えめな、キャンディ
キャンディはセイロンティ発祥の地でもあります。
そこで生産されるキャンディは、コクも渋みも控えめなのでとても飲みやすく、アイスでもホットでも美味しくいただけます。
香りのよい、ルフナ
独特のスモーキーなフレーバーが特徴の、ルフナ。 ホットで淹れると香りがとてもよいのが特徴。 また、渋みが少ないので、冷めると味により甘みが増すことでも有名です。 ミルクティで飲むのもおすすめ。
その他のアジア茶 〜中国、ジャワ島、ネパール、タイ
中国といえば、キーマン(キーモン、キームン)もともとお茶の樹の原種は、中国からミャンマーにかけての山岳地帯に自生していた、ツバキ科の常緑樹です。
古くからお茶を飲む習慣が根付いていた中国が産出する有名な紅茶といえば、キーマン(キーモン、キームンとも呼ばれます)。
生産時期が夏の間の6~9月と短く、また少量しか生産されないことから高級な紅茶とされ、「紅茶のブルゴーニュ酒」と称されることも。
蘭のような香りのスモーキーフレーバーが特徴で、紅茶大国イギリスでは古くから珍重されており、ミルクなどを足さずにストレートでいただくのがおすすめです。
苦みや渋みが少ない、ジャワティ
インドネシアのジャワ島で生産されている、ジャワティ。
淹れると明るいオレンジ色になるのが特徴で、苦みや渋みが少ないマイルドな味わいで人気のある紅茶です。
クセがないので、アイスでもホットでもお楽しみいただくことができ、ミルクティにしてもおいしいです。
ネパールを代表する紅茶、カンヤム(カンニャム)
カンヤム(カンニャムとも呼ばれます)はネパールを代表する紅茶ですが、インドのダージリンの一大産地に近いうえ、生産量もそこまで多くないため、日本での知名度はいまひとつ。
輸出先のほとんどはヨーロッパで、とくにドイツなどで人気のある紅茶です。
ダージリンのような芳香な香りをもち、品質の良いものにはダージリンと同じく「マスカットフレーバー」を持つのも特徴のひとつです。
タイ王国が誇る、ラミン
インドで有名なアッサム茶の一種である、ラミン。
タイで初めて工業生産に成功した品種ですが、生産量が少なく、日本でもインターネット通販で探すしかありません。
タイといえば、甘いミルクティというイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、ラミンはそれとは違う種類で、香りと風味が濃く、ホットでもアイスにしてもおいしく、ストレートで飲むのがおすすめです。
アフリカを代表する、ケニア茶
あまり知られていませんが、アフリカも紅茶の一大生産地。
世界の紅茶の17%を生産しています。
そんなアフリカ紅茶を代表するのが、ケニア。
早くからアフリカの紅茶に親しんでいるヨーロッパでは、ケニア紅茶はすでに一般的なもの。
特にイギリスでは、普段飲む紅茶として需要の高い品種です。
その風味は、渋みが少なくてコクがあり、甘みもあるので、ストレートでも、ミルクティにしてもおいしくいただくことができます。
トルコチャイにつかわれる、リゼ
トルコの黒海沿岸にあるリゼ県で生産される茶葉で、トルコチャイの原料として有名です。
アールグレイをはじめ、アップルなどフルーツ系の香りを添加したフレーバーティとして、主に取引されています。
リゼはトルコ国内の日常茶として消費も多く、日本で手に入れるには通販かトルコ雑貨をあつかうお店での購入になります。
珍しいロシア紅茶、ジョルジ
甘くすっきりとした味わいが特徴のロシアの紅茶、ジョルジ。
生産量が少ないため、日本への輸出もほとんどなく、手に入れるのが難しい部類の紅茶です。
蒸す時間が長いほど甘みが強まるのが特徴で、ストレートで飲むのがおすすめです。
ゴールデンティップス、シルバーティップスの紅茶は高くておいしいってほんとう?
美味しい紅茶を飲みたい、と思って調べたときに、よく目にすることばである「ゴールデンティップス」、そして「シルバーティップス」。
「ティップス」とは、一番最初に摘まれたお茶の芯芽をさし、表面に白いうぶ毛が見られるのが特徴です。
芯芽をつかった紅茶は、まろやかで優しい味わいと、控えめな香りが特徴。
当然、収穫量も少ないことから、これが多く含まれているものほど高価で取引されます。
乾燥させたものを「シルバーティップス」、紅茶液で着色したものを「ゴールデンティップス」と呼び、どちらも手間がかかっている分、価格が高く設定されています。
ヨーロッパや中東では、このゴールデンティップスが多く含まれているものほど価値があるとされています。
なお、ゴールデンティップスは、アッサムのリーフタイプに含まれることが多く、シルバーティップスの方はダージリンや中国茶でみられます。
しかし、味については好みがわかれるところ。 華やかな香りや深みのあるうまみを紅茶に求める方には、芯芽より下の葉を摘んでつくられた紅茶の方がおいしいと感じるかもしれません。
まとめ
数ある紅茶の種類から、各地域の有名なお茶をご紹介しました。紅茶の一大生産地のインド、スリランカ、そして中国。 最近注目のケニア茶や、日本では手に入れるのが少し難しい、トルコやタイ、ロシアの紅茶。知れば知るほど、奥深い紅茶の世界。毎日のティータイムのひととき、紅茶の生産地に思いをはせてみるのも、紅茶の楽しみ方のひとつではないでしょうか。
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