世界中でもっとも飲まれているお茶といえば紅茶です。午後のティータイムにスコーンを片手に紅茶を楽しむというスタイルもすっかりおなじみとなりました。輸入されることの多い紅茶ですが、どの国で生産されているのか、旬のシーズンはどこなのかなどはあまり普段のシーンでは考えることも無いでしょう。そこで今回は紅茶の生産地と特徴などを御紹介します。

紅茶は世界中で生産されていますが、主要生産国には偏りがあります。世界で収穫される紅茶のトップのエリアのことを、ティーベルトと言います。ティーベルトには紅茶生産国が集中しているわけですが、概ね北緯45度から南緯35度のレンジの中に所在している傾向が顕著です。世界地図でいうと赤道から北回帰線を中心とした範囲で、気候区分では亜熱帯から亜熱帯という比較的温暖な地方になります。具体的な生産国ですが、インドやスリランカ・中国バングラディシュやトルコなどということになります。意外なことかもしれませんが日本でも紅茶は栽培されています。

世界の茶の動向に目を転じてみると、茶全体の生産量は中国が圧倒的首位を占めており、茶の生産量でも世界トップになります。紅茶に限定してみるとやはりインドやスリランカなど、生産地域の名称が知名度の高い地域と重なって世界シェアも異なる様相を呈するようです。

紅茶の旬のシーズンは一般的に秋と言われています。さきほど気候区分が熱帯から亜熱帯に分布していると御紹介しましたが、旬のシーズンも同じ時期になると考えるかもしれません。しかしティーベルトは世界地図を見れば分かるように広範囲なエリアで、紅茶のシーズンも国や地域により異なります。例えば乾期や雨季などの違いあがったり、栽培場所が高原地帯なのか沿岸地域なのかによっても違って来ます。紅茶をつむのに最適のシーズンのことを、クオリティーシージンと言います。インドでは年間にわたって満遍なく分布していますが、インドネシアは7−8月などのように旬のシーズンが異なるわけです。
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